CEV補助金の返納に備える資金計画|RAV4 PHEV・85万円を4年で考える

CEV補助金を受け取った後に車を手放すと、補助金を返す必要があるのでしょうか。返すなら、いくらになるのでしょうか。

自家用の乗用車は、登録日から4年以内に手放すと、原則として残りの期間に応じた月割りの返納が必要です。4年を過ぎれば、この処分制限期間に伴う返納はありません。

私は2026年9月にRAV4 PHEVを登録し、85万円の補助金を申請中です。3〜4年後に条件が合えば乗り換えを考える可能性もあるため、自分の登録時期と補助額で返納額を計算しました。

この記事では、次の点を整理しています。

  • 処分制限期間と、何年で返納がなくなるか
  • 返納額の計算方法と早見表(85万円の場合・補助額別)
  • 返納が要らない場合と、自己過失による全損・盗難の扱い
  • 補助金を生活資金と分けて管理する考え方

EV・PHEVを買った人、これから買う人、数年以内の乗り換えを考えている人が、補助金を含めた資金計画を立てる際の参考になるようまとめました。

2026年10月20日時点の情報です。制度は年度で変わるため、最新の内容は公式資料でご確認ください。

目次

結論:補助金は4年かけて、月割りで「自分のお金」になる

私は手持ちの資金でRAV4 PHEVを購入しており、補助金を購入資金や生活資金の当てにはしていません。そのうえで、補助金を購入資金の一部と考えている人は、「4年かけて受け取る収入」と考えておくべきだと思っています。

受け取った後も、車を手放す時期によって返納に備える必要があるためです。

その仕組みに合わせて、返納に備えて残す金額を月ごとに減らし、減った分だけ生活資金として扱う。これが、「少しずつ自分のお金になる」という考え方です。

ここでいう「収入」は、返納額の計算を家計管理に置き換えた表現です。実際に毎月補助金が振り込まれる、という意味ではありません。

補助金85万円の返納見込み額が、登録から12か月目63.75万円、24か月目42.5万円、36か月目21.25万円、4年経過で0円へ減っていく図

RAV4 PHEVの補助額は85万円(2026年4月以降の登録分)

NeV(次世代自動車振興センター)の「銘柄ごとの補助金交付額」で、私の登録時期に当たる欄を確認すると、RAV4 PHEVのZ/GR SPORTはいずれも85万円です。

参照したのは、令和7年度補正のCEV補助金の一覧で、2026年4月1日以降の登録分を掲載した、2026年10月13日現在のものです。プリウス、ハリアー、クラウンなどのPHEVも85万円です。

一覧には、2027年1月1日以降の登録分の列もあります。これから購入する場合は、来年の額が変わる可能性も踏まえ、登録時期に対応する欄を見る必要があります。

私は2026年9月4日に登録・支払い・申請をした

私のRAV4 PHEVは、2026年9月4日に初度登録しました。同日に車両代金を振り込み、オンライン申請も行っています。

執筆時点では、交付決定の通知はまだ届いていません。

NeVの2026年8月6日の公表では、申請書類の到着から交付決定まで、概ね3〜4か月かかる見込みとされています。これを私の申請時期に当てはめると、12月〜翌年1月ごろが目安になります。ただし、交付決定までの目安であり、入金日が決まったわけではありません。

まず、交付決定を待つ必要がある。そして受け取った後も、登録日から4年間が経過するまでは返納の可能性が残る。補助金には、この両方を考える必要があります。

なお、審査を待っている間も、登録日から数える期間は進んでいます。受け取った日から新たに4年間を数える仕組みではありません。

処分制限期間は自家用の乗用車で4年

応募要領ⅢのP9には、車の種類ごとの処分制限期間が掲載されています。以下は自家用車両のみを抜き出した表です。要領では、自家用車両を「いわゆる白ナンバー車両」と説明しています。

車の種類期間
乗用車(普通・小型)4年
貨物車4年
軽自動車4年
車いす移動車 普通/小型4年/3年
側車付二輪・ミニカー・原付2輪3年

EV・PHEVなどの動力による区分はありません。超小型モビリティには、軽自動車と同じ期間が適用されます。

RAV4 PHEVのような自家用の乗用車は4年です。自分の車に当てはまる期間を確認し、登録日を起点にして、いつまで返納の可能性が残るのかを把握しておくことが、資金計画の出発点になります。

返納額の計算式(要領の例で検算)

応募要領ⅢのP5に示されている月割りの計算式は、次のとおりです。

返納額=補助金額×残存月数÷処分制限期間の月数

4年の場合、処分制限期間は48か月です。残存月数は、48か月から経過月数を引いて求めます。

数える際のポイントは、経過月数に登録月と処分月の両方を含めることです。

補助金55万円の掲載例

要領の例は、2025年2月登録、2025年11月処分、補助金55万円、処分制限期間4年という条件です。

2月から11月までを両端の月も含めて数えるため、経過月数は10か月。残存月数は38か月になります。

550,000円×38か月÷48か月 → 435,416円(要領の記載額)。

この数え方と式を使えば、自分が予定している処分月の返納額を試算できます。以下の早見表も、要領の例に合わせた表示です。実際に返納する金額は、センターから届く通知で確認します。

私の場合の早見表(85万円・2026年9月登録)

私が85万円の交付を受けた場合を想定し、2026年9月を1か月目として計算すると、次のようになります。

処分する月返納額
2027年8月(1年目の終わり)637,500円
2029年8月(3年)212,500円
2030年3月88,541円

表の「3年」は、登録月と処分月を含めた36か月目という意味です。登録日から丸3年が過ぎた日を示しているわけではありません。

85万円を48か月で割ると、1か月あたり約17,708円です。月が進むにつれて、返納に備えて残しておく金額がこの分ずつ減っていきます。

ただし、この月額は丸めた目安です。返納に備えて残す金額は、この目安を何回も差し引くより、補助額と残存月数から計算し直すと分かりやすくなります。

また、返納額を求める月数と、処分制限期間が終わる日付は、分けて確認する必要があります。私の場合、登録日から4年を過ぎた後(2030年9月が目安)であれば、処分制限期間に伴う返納・手続きは不要になります。

返納を避けたいなら、4年を過ぎてから手放すのが確実です。

補助額別の返納早見表(軽EV・PHEV・普通EVの例)

同じ4年間でも、受け取った補助額によって、途中で返す金額は変わります。

代表例として、軽EVの日産サクラは58万円、PHEVのRAV4は85万円、普通EVのトヨタbZ4Xは130万円です。これらの補助額を使い、登録月を1か月目として計算すると、次のようになります。

補助額12か月目に処分24か月目36か月目1か月で減る返納額
58万円(軽EVの例)43.5万円29万円14.5万円約1.2万円
85万円(PHEVの例)63.75万円42.5万円21.25万円約1.8万円
130万円(普通EVの例)97.5万円65万円32.5万円約2.7万円

補助額が大きいほど購入費用の助けになりますが、早い時期に手放す場合は、返納に備える金額も大きくなります。購入時の資金計画では、受け取る額と、どのくらい乗るつもりかを一緒に考えておきたいところです。

返納が要らない3つの場合

応募要領ⅢのP7には、返納が不要になる場合として、次の3つが挙げられています。

  1. 天災等で走行不能になり、抹消した場合
  2. 過失の無い事故で走行不能になり、抹消した場合
  3. その他センターが特に認める場合

いずれも、「財産処分承認申請書」と証明書類を提出し、センターの承認を得る必要があります。 自分で該当すると考えただけで、手続きまで不要になるわけではありません。

自分に過失のある事故で全損した場合

要領に書かれているのは「過失の無い事故」です。そのため、自分に過失のある事故で全損した場合は、返納不要の条件から外れ、返納の対象になり得ます。

「全損になったから返納しなくてよい」とは決めず、事故の状況を踏まえてセンターに確認する必要があります。

盗難は要領から判断できない

この要領には、盗難についての記載がありません。盗難が返納不要の場合に該当するかは、要領からは分からず、センターへの確認が必要です。

資金計画では、事故や盗難なら返納がなくなると見込まない方が安全です。

返納分は資金計画で備える

補助金の返納分が自動車保険で補われるかは確認していません。保険で埋められる前提にせず、資金で備えておく方が安全です。

補助金を受け取った時点で全額の使い道を決めてしまうと、途中で返納が必要になったときに、生活資金から戻すことになります。返す可能性のある分を最初から分けておくと、家計を見通しやすくなります。

4年間は別枠で管理し、確定した分だけ生活資金へ

補助金を購入資金や生活資金に組み込む人は、たとえば次のように分けて管理する方法があります。

  • 入金された補助金を、生活資金とは別の枠に置く
  • 登録月からの経過月数に合わせて返納見込み額を確認し、その分を残す
  • 返納見込み額が減った分だけ、生活資金として扱う

別口座に分ける方法や、家計表の中に補助金用の枠を作る方法があります。大切なのは、口座の残高を見たときに、返納に備える分まで自由に使えるお金と考えないことです。

入金前に、入る予定の補助金を当てにして支出を増やさないことも大切です。入金後は、その時点までの経過月数も登録月から数えて、残しておく金額を確認するとよいでしょう。

こうして分けておけば、途中で乗り換えを検討するときも、返納額を差し引いたうえで、次の車に使えるお金を把握しやすくなります。毎月の生活を支えるお金と、返す可能性が残るお金を混ぜずに管理しておくと安心です。

途中で乗り換えるなら

冒頭で触れたとおり、私も乗り換えを考える可能性があります。検討するときは、返納額に加え、期間の数え方と手続きの順番も確認しておくと安心です。

処分の前に申請し、承認を受ける

処分制限期間内に手放す場合の流れは、応募要領Ⅲに示されています。

  1. 処分する前に、財産処分承認申請書を提出する
  2. センターの承認を受ける
  3. 車を処分する
  4. 財産処分報告書を提出する
  5. センターから返納額の通知を受ける
  6. 通知から20日以内に返納する

申請書を出すだけでなく、承認を受けてから処分する順番です。

センターは、補助金を交付した車両の保有状況を定期的に調べています。承認を得ずに期間内に処分すると、全額返納を求められることがあります。早見表の金額を用意していれば、手続きを省略できるというものではありません。

処分制限期間内に車を手放すときの6つの手続き(承認申請・承認・処分・報告書提出・返納額の通知・20日以内の返納)を示した図

返納が終わるまで、次の車の補助金は交付されない

処分制限期間内に手放して新たな補助対象車両を買う場合、前の車の補助金返納が完了するまで、次の車の補助金は交付されません。

乗り換え時は、前の補助金を返す支出と、新しい車の補助金を受け取る時期も分けて考える必要があります。私は、乗り換えるときは次の補助金ですぐ埋められると見込まず、返納に使えるお金を先に確保しておくつもりです。

まとめ

CEV補助金は購入費用を支えてくれますが、自家用の乗用車では、受け取った後も登録日から4年間は返納の可能性が残ります。

私のRAV4 PHEVで見込む85万円を48か月で割ると、1か月あたり約1.8万円です。返納に備える分を生活資金と分け、乗り換えを検討するときは、処分時期と承認手続きを一緒に確認しておくことが大切です。

私は手持ちの資金で購入したため、補助金を購入資金や生活資金の当てにはしていません。購入資金の一部に補助金を見込んでいる方には、4年かけて受け取る収入と考えておくことをおすすめします。

2026年10月20日時点の情報です。制度は年度で変わるため、最新の内容は公式資料でご確認ください。

ご注意

この記事は2026年10月時点の令和7年度補正CEV補助金の応募要領をもとに、筆者の状況で計算したものです。

返納の要否や金額は、処分の状況・時期によって異なります。手放す前に次世代自動車振興センターへご確認ください。

出典

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この記事を書いた人

広島県在住。製造業の現場監督として往復100kmを13年間通勤し、2009年式エスティマハイブリッド(AHR20W)で約48万kmを走破。実際にかかった維持費・故障歴・HVバッテリー交換費用をすべて記録してきました。「乗り続けるか売るか」で迷っている方、中古購入を検討している方に向けて、数字と実体験をもとに発信しています。

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